為替リテラシー診断

円が10円動いたら、あなたの資産はいくら動く?

先に、全部公開しています

このページには、全10問の知識設問の正解・解説・出典と、 感応度メーターの計算式、そして本ツールが「持たない」と決めているものが書いてあります。 点数を競う場ではないので、答えを隠す理由がありません。 先に読んでから受けても、誤解が1つ解けるなら目的は同じです。

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感応度メーターの計算式

隠れた係数・補正・重み付けは一つも入っていません。

① 為替の影響を受ける額

= Σ(各資産の金額 × 外貨建て比率)

② 影響額

= ① × (変動幅 ÷ いまのドル円レート)

式の根拠は掛け算だけです。ドル建ての資産 A ドルを、レート R(円/ドル)で円換算すると A×R 円。レートが R+Δ になれば A×(R+Δ) 円になるので、差は A×Δ =(A×R)×(Δ÷R)円。 A×R は「いまの円換算額」そのものなので、①に(Δ÷R)を掛ければ影響額が出ます。 掛け算なので、円安側と円高側で大きさは同じになります(符号が逆になるだけです)。

変動幅は ±5円 / ±10円 / ±20円 から選べます。これは 「もしこれだけ動いたら」の目盛りであって、起きやすさの主張ではありません。

式に置いている仮定

この2つは結果画面にも必ず出しています。

① 現地の価格は動かないものとしています。出しているのは「為替の分だけ」の換算です。実際には為替が大きく動く日には、 現地の株価や債券価格も同時に動きます。両者が同じ方向に効くこともあれば、 打ち消し合うこともあります。どちらになるかは分からないので、本ツールは推定しません。 評価額そのものの予測ではない、というのはこの意味です。

② ドル以外の通貨も、円に対して同じ率だけ動いたと仮定しています。全世界株のファンドはユーロやポンドなど、ドル以外の通貨建て資産も含みます。 実際の為替は通貨ごとにばらばらに動くので、全世界株を多く持つ方ほど、 この数字は実際からぶれます。ドル円だけを見ていても円の強さは分からない、というのは 設問 k10 で扱っているとおりです。

資産の分け方と、外貨建て比率

分け方の基準はひとつだけ「円換算したときに、為替で評価額が動くかどうか」。

資産外貨建て比率
円の預金・円建ての債券
円で預けて円で返ってくるので、為替で円建ての金額は動きません。
公表されている仕組み
0%
日本株・日本株の投信・J-REIT
円建てなので、為替で円換算額が直接動くことはありません。ただし輸出企業や輸入コストの重い企業は、業績を通じて株価が動きます。その経路は本ツールでは計算しません(下に別ツールを置いています)。
仕組みからの整理
0%
米国株・米国株の投信/ETF(為替ヘッジなし)
中身がドル建ての資産なので、円換算額はドル円の動きにそのまま連動します。
公表されている仕組み
100%
全世界株・先進国株の投信(為替ヘッジなし)
中身の大半は外貨建てですが、日本株が含まれるファンドはその分だけ為替の影響を受けません。月次レポートの国・地域別構成比にある「日本」の割合を入れると正確に出せます。
商品ごとに異なる(要確認)
100% −日本の割合
為替ヘッジありの外国資産
為替の振れを抑えることを狙った商品なので、本ツールでは感応度ゼロとして計算します。ただし完全にゼロになるわけではありません(ヘッジ比率が100%でない商品があり、ヘッジには費用がかかります)。
商品ごとに異なる(要確認)
0%
外貨預金・外貨MMF・外貨建ての保険など
外貨のまま持っている資産なので、円換算額は為替の動きにそのまま連動します。
仕組みからの整理
100%

このツールが持たないもの

ここに書いたものは、意図的に持っていません。

  • 為替レート。秒で動くので、焼き込んだ瞬間に古くなります。自動取得もしません。 取ってきたつもりで古い値を掛けるほうが、数字としては危ないからです。
  • 通貨構成比。「オルカンはドルが◯%」はファンドごと・月ごとに動きます。その1行のために ツール全体が嘘になるので持ちません。必要なときは月次レポートの数字を入れてもらいます。
  • 過去の変動幅・統計。「過去◯年で円は平均◯円動いた」の類は、自分で集めて検証していない限り、 それらしく見えるだけの数字です。持ちません。
  • ヘッジコストの水準。日本と投資先の国の短期金利の差でおおむね決まり、日々動きます。 仕組みは説明しますが、水準の数字は持ちません。
  • 偏差値。受験者の分布データを持っていないので、平均との比較はできません。 出すのは正答率そのものです。
  • 売買の判定。売る・買う・持ち続けるのどれが正解かは、目的と使う時期で変わります。 出すのは、いまの配分で動く金額までです。

為替タイプの決まり方

上から順に、最初に当てはまったものが選ばれます。

  1. 1.金額 未入力保有額の合計が0のとき。感応度は出せないので、タイプの文言だけ「まだ入れていない」用に切り替わります。
  2. 2.円のなか型為替の影響を受ける額が、資産全体の5%未満のとき。
  3. 3.ヘッジ厚め型為替ヘッジありの額が、外国資産(ヘッジあり+ヘッジなし)の70%以上のとき。
  4. 4.わかって持っている型知識設問の正答率が80点以上のとき。
  5. 5.無自覚のドル建て型為替の影響を受ける額が、資産全体の50%以上のとき(かつ正答率80点未満)。
  6. 6.なんとなく分散型上のどれにも当てはまらないとき。

設問と答え

知識設問 10問。正解・解説・出典。

円安・円高の向きQ1

ドル円の相場が「1ドル=140円」から「1ドル=150円」に変わりました。これは何と呼びますか?

  •   円高ドル安
  • 円安ドル高
  •   どちらとも言えない

円安ドル高です。1ドルと交換するのに必要な円が140円から150円に増えた=1円で買えるドルが減った、つまり円の価値が下がったので円安と呼びます。数字が大きくなるので「円高」と読み間違えやすいところで、ここを取り違えたまま資産の話をすると、以降の判断がすべて逆になります。

出典: 日本銀行「教えて!にちぎん 円高、円安とは何ですか?」

公表されている仕組み
円安・円高の向きQ2

1万ドルの米国株を持っています。株価(ドル建て)は変わらないまま円安が進みました。円に直した評価額はどうなりますか?

  • 増える
  •   減る
  •   変わらない

増えます。1万ドルという中身は変わっていませんが、それを円に直すときのレートが上がるので、円で見た金額だけが増えます。逆に円高が進めば、株価が同じでも円建ての評価額は減ります。外貨建ての資産を持つということは、株価のリスクと為替のリスクを同時に持つということです。

出典: 各ファンドの交付目論見書「ファンドの目的・特色(為替変動リスク)」

公表されている仕組み
投信の中身は何建てかQ3

「全世界株式(オール・カントリー)」や「S&P500」の投資信託を、円で買って円で解約しています。この場合、為替の影響は受けますか?

  •   円で売買しているので、為替の影響は受けない
  • 円で売買していても、中身が外貨建てなら為替の影響を受ける
  •   投資信託は為替リスクが分散されるので影響しない

受けます。円で買えるのは「入口と出口が円」というだけで、ファンドが持っている中身は米国株などの外貨建て資産です。基準価額は、その外貨建ての資産をその日のレートで円に換算して計算されています。つまり円で買っていても、あなたは実質的にドルなどの外貨を持っています。新NISAでこうしたファンドを買った人の多くが、意識しないまま外貨建て資産の保有者になっています。

出典: 投資信託協会「基準価額とは」/ 各ファンドの交付目論見書

公表されている仕組み
投信の中身は何建てかQ4

為替ヘッジなしの外国株ファンドを持っています。現地の株価が変わらないまま円高が進みました。基準価額はどうなりますか?

  •   上がる
  • 下がる
  •   変わらない

下がります。中身の外貨建て資産を円に換算する部分だけが目減りするためです。「株価は下がっていないのに基準価額が下がった」という現象の多くはこれです。運用がうまくいかなかったのか、為替で動いたのかは、月次レポートの騰落率の要因分解や現地通貨ベースの騰落率を見ると切り分けられます。

出典: 投資信託協会「基準価額とは」/ 各ファンドの月次レポート

公表されている仕組み
為替ヘッジQ5

商品名に「(為替ヘッジあり)」と付いているファンドについて、正しいものはどれですか?

  •   為替の影響を完全にゼロにできる
  • 為替の影響を抑えることを狙うが、費用がかかり、完全にゼロにはならない
  •   円安のときだけ有利になる仕組み

「抑えることを狙う」商品であって、ゼロにする保証のある商品ではありません。ヘッジには費用がかかり、その水準は日本と投資先の国の短期金利の差でおおむね決まるため、外国の金利が日本より高い局面ほど負担が重くなります。またヘッジの比率が100%でない商品や、ヘッジのタイミングのずれで残る影響もあります。実際の方針は交付目論見書で確認してください。

出典: 投資信託協会「為替ヘッジとは」/ 各ファンドの交付目論見書

公表されている仕組み
為替ヘッジQ6

為替ヘッジありを選ぶと、同時に手放すことになるものは何ですか?

  •   外国の株価が上がったときの値上がり益
  • 円安になったときに円建ての評価額が増える効果
  •   分配金を受け取る権利

円安になったときの上振れです。ヘッジは為替の振れを両側とも小さくするものなので、円高のときに守られる代わりに、円安のときの恩恵も受け取れません。「ヘッジありのほうが安全」とだけ覚えると、円安局面で自分の資産が増えない理由が分からなくなります。どちらが良いかは、その資産を何のために・いつ使うのかで変わります。

出典: 投資信託協会「為替ヘッジとは」

仕組みからの整理
日本株と為替Q7

「円安は日本株全体にとって追い風」と言われることがあります。これは正しいですか?

  •   正しい。日本株は円安ならおおむね全体が上がる
  • 業種による。輸入する原材料や燃料の負担が重い会社には逆風になる
  •   誤り。円安は日本株全体にとって逆風

業種によります。海外で稼いだ売上を円に換算する会社にとっては追い風ですが、原材料・燃料・商品を輸入して国内で売る会社(電力・ガス・食品・小売など)にとっては仕入れ値が上がる話なので逆風です。「円安=日本株高」を一枚岩で覚えると、自分の持っている銘柄がなぜ逆に動くのかが説明できなくなります。

出典: 各社の決算短信・有価証券報告書における為替感応度の開示

仕組みからの整理
日本株と為替Q8

円安のとき、輸出企業の採算が改善しやすい理由として最も適切なものはどれですか?

  • 海外で得た売上を円に換算したときの金額が増えるから
  •   円安になると輸出する商品の性能が上がるから
  •   円安になると法人税が下がるから

海外での売上を円に直したときの金額が増えるからです。ただし効き方は会社ごとに違います。現地に工場を持って現地で調達している会社は、費用のほうも外貨で発生するので効きは小さくなります。自分の持っている会社がどれだけ為替に反応するかは、決算資料に載っている為替感応度(1円の変動で営業利益がいくら動くか)の開示で確認できます。

出典: 各社の決算説明資料における為替感応度の開示

仕組みからの整理
円建ての評価額と購買力Q9

円安が進み、外貨建て資産の円建て評価額が増えました。これは「買えるものが増えた」と言い切れますか?

  •   言い切れる。円で見た資産が増えているから
  • 言い切れない。輸入するものの値段も同時に上がっているから
  •   為替と物価は関係がないので、どちらとも言えない

言い切れません。円安は、外貨建て資産の円換算額を増やすと同時に、輸入するもの(エネルギー、食品、海外製品、海外旅行)の円建ての値段も押し上げます。円で見た数字が増えても、その円で買えるものが同じだけ増えているとは限りません。逆に言うと、外貨建て資産を持つことは、この目減りに対する備えという側面を持ちます。

出典: 総務省「消費者物価指数」/ 日本銀行「実質実効為替レート」の考え方

仕組みからの整理
円建ての評価額と購買力Q10

ニュースで報じられる「ドル円」だけを見ていれば、円が強いか弱いかは分かりますか?

  •   分かる。ドル円が円の強さそのものだから
  • 分からない。円はユーロや他の通貨に対しても別々に動いているから
  •   分かる。他の通貨はドルと同じ方向に動くから

分かりません。ドル円が動く理由には「円が弱い」と「ドルが強い」の両方があり、円はユーロ、ポンド、アジアの通貨に対しても別々に動いています。多くの通貨に対する円の強さをまとめて見る指標として、日本銀行が実効為替レートを公表しています。全世界株のファンドはドル以外の通貨建て資産も含むので、ドル円だけでは動きを説明しきれません。(本ツールの試算も、そこは仮定を置いています。結果画面に明示します。)

出典: 日本銀行「実効為替レート(名目・実質)」

公表されている仕組み

行動の設問

行動設問 3問。正解はありません。

為替ヘッジ

持っている外国資産について、「為替ヘッジあり」か「なし」かを把握していますか?

選択肢: 全部わかっている / だいたいわかっている / 見たことがない / 覚えていない / 外国資産は持っていない

採点はしません。どの改善アクションを出すかの出し分けにだけ使います。

円安・円高の向き

円安・円高のニュースを見たとき、自分の資産がいくら動いたかを計算したことはありますか?

選択肢: 計算している / 評価額の変化をなんとなく見ている / 計算したことはない / そもそも見ていない

採点はしません。どの改善アクションを出すかの出し分けにだけ使います。

円建ての評価額と購買力

為替が大きく動いたときにどうするか、あらかじめ決めていますか?

選択肢: 決めている(何もしないと決めている場合を含む) / なんとなく考えている / 決めていない

採点はしません。どの改善アクションを出すかの出し分けにだけ使います。

辞書バージョン 2026-08 版(公表資料との突き合わせ: 2026-08-06)。 設問・区分・文言を更新したときは、このバージョンを上げて全画面のフッターに表示します。
相場予測ではなく、過去整理・統計の参考表示です。 本ツールは、為替が今後どちらに動くかを予測しません。出しているのは 「もし円がこれだけ動いたら、為替の分だけで円建ての評価額がいくら動くか」という換算だけです。 実際の評価額は、同時に現地の株価や債券価格も動くため、この数字とは違う動き方をします。 入力した金額はざっくりしたものである前提で、結果も概算としてお読みください。 最終的な判断はご自身の責任でお願いします。個別の商品選択や資産設計についてはFP・金融機関にご確認ください。